スツール

Sukkuのクスッと笑わせて

2023.10.15 更新

 10月に入り、朝晩がずいぶん涼しくなりましたね。
川瀬家の夏山登山もそろそろ終わりです。
夏山登山の最後は、白山(はくさん)へ行きました。最高峰の御前峰は標高2702メー
トル、百名山にも選ばれている山です。今回も息子たちのラストスパートにはついて行け
ませんでしたが、家族全員無事に登頂することができました。
もう何度目かわからないけど、山での食事は身体に染み渡るし、夕日に照らされた雲海や
早朝の清々しい空気は忘れることができないし、決して寝心地がいいとは言えない山小屋
での宿泊さえも、いい思い出になるから不思議です。
ちなみに私たちはスマホのマップ機能は使わず、地図を頼りに登っています。トライする
山が決まったら机に地図を広げ、家族みんなであーだこーだと話す時間も結構好きだった
りします。そして、下山後に地域の銭湯へ行くことも楽しみの一つです。

59コラム「弱気な阪神タイガースファン」

18年ぶりにセリーグを制した阪神タイガース。ですが、多くの阪神ファンは毎年期待し
ては毎年期待外れの結果が続いていたので、マジックが3ぐらいになるまで信じられなか
った人も多かったのではないでしょうか。今回はそんな昔からの阪神ファン、しかも超弱
気な阪神ファンを紹介したいと思います。
その方は瀬田さん(仮名)80歳 女性です。
ある日、自宅でふらつき尻もちをついて腰を痛めてしまいました。かかりつけの病院で打
撲と診断され、約1年間治療を受けていたのですが一向に改善しません。それどころか痛
みは増すばかりで、足の痺れも出てきたのです。これはおかしいと総合病院にかかったと
ころ、腰の破裂骨折が見つかりました。そのまま入院、手術をすることに。その結果、腰
の痛みや足の痺れは改善されたのですが、転倒への恐怖から、外出することが出来なくな
ったのです。同居する娘さんご夫婦が、このままではいけない!とケアマネージャーに相
談。Sukkuを紹介されてご利用が始まりました。
瀬田さんは元看護師。とにかくとても優しい方なのですが、何事にも驚くほど超弱気なと
ころがあるのです。(この性格は破裂骨折をする前からだそう!)
普段より少し血圧が高いと「私大丈夫やろか?このまま血圧上がって死んでしまわへんや
ろか…」と、元看護師さんとは思えないような発言があったり、他の利用者さんが体調を
崩すと「私もそろそろ危ないんちゃうやろか…」と、体調が万全でも超弱気。休みが続く
利用者さんを想い「あの方元気にしてはるやろか…」と、心配が過ぎて逆に自分の具合が
悪くなり、亡くなった方の家の前を通ったら「ほんと良い人やったなぁ…」と、毎週ウル
っとされます。
このように、とても優しく他人思いで超弱気な瀬田さんですが、当初、Sukkuでのリハビ
リもすごく慎重でした。腰をかばう姿勢を1年以上続けていたせいで、体を動かすことが
不安で仕方ない様子。そんな時は時間をかけて説明し、少しづつ自信を付けながらトレー
ニングをすすめます。自信がついてくると、自然と屋外での活動量も増加しました。数か
月後には、毎日外出出来るようになり、今では愛犬の散歩が日課となりました。
そんな瀬田さんは、昔から大の阪神ファンです。瀬田さんは島根県出身ですので阪神タイ
ガースとはあまり縁がないようですが、村山実さんが選手時代からファンだったそう。(
知らない人も多いと思いますが)どうやら、以前泊まった旅館に偶然阪神タイガースの選
手がおられ、その時にとても優しく話しをしてくれた人が村山実選手だったらしく、それ
から大の阪神ファンになりました。

しかし、一緒に住んでいる娘さん夫婦は野球に全く関心がなく、自宅のテレビで野球観戦
することが出来ません。ですので、普段はラジオで聞いているそうですが、なんと、結果
が怖くてラジオが最後まで聞けません…。誰かに結果を聞いてからじゃないと、怖くて新
聞も見れません…。
そんな瀬田さんですので、優勝マジックが3になった時も、「広島に逆転される気がする
…。今年もアカンような気がする…。」と、心配で心配でなりません。
そして、あれよあれよという間に優勝した後も、「瀬田さん優勝したね!おめでとう!」
と言うと、なんと瀬田さんは「うれしいけど、なんかの拍子でまだひっくり返るんでない
の?」と真剣に心配している様子。さすがに私もびっくりして「瀬田さん、それはないや
ろ!」と突っ込んでしまいました。
阪神タイガースはこれから、クライマックスシリーズも日本シリーズもあります。
日本一までまだまだ試合がありますが、瀬田さんは大丈夫だろうか?
日本一になったら、その事実を受け入れることが出来るのだろうか?
逆に。(おしまい)
次回コラム「そうです。私が変なじいさんです。」

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