スツール

文学少女、ことこ。

2023.02.15 更新

『EDNE』 junaida

今回ご紹介するのは、画家のjunaidaさんが、ミヒャエル・エンデ『鏡のなかの鏡ー迷宮ー』へのオマージュとして描いた、三十枚の絵画を収めた『EDNE』です。

この本の最大の仕掛けは、すべてのページが合わせ鏡になっていること。左右に対称の一対の絵が、なんとも神秘的な雰囲気をつくり出しています。

意味深な文章が添えられた絵画は、左右で1か所だけ異なっていて、並行世界なのかもしれないと思わせます。なにかが1つだけ違ってしまった2つの世界は、どちらが欠けても完全な姿を見せてくれないような気がしました。

鏡合わせなのは場面数とページ数もそうで、もしかしたら、まだそれだけではないのかも。

美しく謎めいたENDEとjunaidaさんの調和を見つめて、様々なことに思いを馳せてみませんか?

「誰がこの扉を通ったのか。どちらの側から通ったのか。それはいつだったのか。そして、なぜだったのか」

ー『EDNE』ー

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