スツール

Sukkuのクスッと笑わせて

2023.02.15 更新

 1月下旬、大寒波のおかげでようやく雪が降りましたね。南丹市の美山町では一晩で90cmも積雪がありました。積雪のあった2日後に美山町の芦生(あしゅう)という地域に行きました。目的は雪山遊びをすることです。
芦生には京都大学の研究林があり、許可を受けたガイドさん同行で入山します。
山登りの経験がある私たちでも雪山は全然違うので、ガイドさんが付いてくれると安心です。いざ、スノーシューを履いて雪山を登り始めると、誰にも踏まれていない白銀の世界は最高の景色でした。見たこともない大きさのつららや小動物の足跡…何度も足を止めて見とれてしまいました。
しばらく登った後は、ホットココアで身体を休めて雪遊びスタート。普段は崖のようなところが積雪により絶好のソリ遊び場に変身。子供たちは持参したソリで何度も滑っていました。
ガイドさんには大人は自然についての知らない知識を教えてもらえますし、子供は新しい体験をとことんさせてもらえるのでとても楽しんでいました。皆さんも良かったら「芦生(あしゅう)山の家」で検索して見てください。

51コラム「老人と犬」


日本中の愛犬家、愛猫家の方ごめんなさい。まず最初に断っておきますが、私は犬と猫が苦手です。遠くからこちらに向かって歩いてくる犬を見るだけで、心の中で「こっち来るな。あっち行け!」と普段から思っている人間です。そして、特に小型犬を散歩している人に見られる傾向ですが、うちの家の犬は悪いことしないです。お利口さんなので大丈夫ですよ風にこちらに向かってくる人がいます。なんかあったらどうすんねん!と思っています。そんな犬嫌いの男が感じる、最近のご老人と犬の困った事情をお話しします。

1件目の事例 瀬田さん(仮名)女性80歳 
週1回、午後から利用をされています。非常に穏やかな方でいつもゆったりとされていて、ほかの利用者さんに対しても男女関係なくコミュニケーションが取れる方です。そんな瀬田さんは娘夫婦と孫の4人暮らしです。 
ある日、瀬田さんが悩み事でもあるかのような深刻な顔で、床を一転凝視していたのです。心配になったスタッフが『どうかしましたか?』と聞くと、
瀬田さん『うちの子一人で家にいるから心配で・・・』
瀬田さんは孫と同居しているけど、確か高校1年生だったよな・・・
私が『もうお孫さん高校生でしょ?大丈夫でしょ!』と言うと
瀬田さん『孫やなくて、ワンちゃんです・・・』
私『・・・』
瀬田さん『うちの子は家に誰かいないと駄目なんです。寂しがり屋で今頃、泣いてるかもしれません。』と泣きそうな顔で話されました。
犬嫌いの私は『犬は嬉しくても悲しくても怒っても鳴きます!』と一言。
瀬田さんは苦笑いしながら『そうなんでけどね~』
そうか、瀬田さんの家は4人暮らしではなくて5人暮らしだったのか・・・。

事例2 檀さん(仮名)男性80歳
この方は過去数回の脳梗塞の影響で身体に麻痺がありますが、とにかく運動が好きで一生懸命頑張られる方です。奥さんと娘夫婦の4人暮らし。いや、ハン君と言う小型犬(ここも小型犬)も合わせると5人家族です。
檀さんは身体に麻痺があるため色々な動作に時間がかかります。しかもご家族皆さん、朝が弱く寝坊の常習者。ですので、朝のお迎えは予定より早めに迎えに行きます。
到着後、ピンポ~ンと呼び鈴を押すと、まずは娘さんの声で「はーい」と返事が聞こえます。次に小型犬独特の甲高い声で「ワンワンワンワン!」と何度も鳴いてる声が聞こえます。そして、その次に「こら!ハン君!部屋に戻りなさい!」と娘さんの叫び声。しばらく待ち…玄関が開くと、必ず一番にハン君が飛び出てきます。2番目に犬を追いかけて娘さん。しばら~くして檀さんが出てきます。(ちなみにハン君はその間、私の周りを走り回っています。)
玄関から送迎車まで10メートルぐらい歩くのですが、その間ハン君は娘さんに抱っこされます。檀さんが歩いて送迎車まで向かっている間、娘さんは抱っこしたハン君の手を持ち、「おじいちゃん!がんばれ!」と二人場織ならぬ二犬場織状態で応援しています。娘さんは、「ハン君は、おじいちゃんが大好きなんです~」と言います。
毎度のことなのですが、寝坊+ハン君とのやり取りで、この時点で迎えに行ってからかなりの時間が経っています。車に乗り込んでドアを閉めても、今度は先に乗っている他の利用者さんに手を振って、行ってらっしゃい!と二犬場織。他の利用者さんも「かわいいねー」と笑顔で言うから場織は大喜び。檀さんも満更ではない顔で、出発予定時刻より大幅に遅れているのに「ハン君バイバイ~」と手を振っています。
さて、帰りの送迎はもっと大変です。助手席に乗った檀さんを降ろして付き添いながら歩くと、助手席のドアを開けっぱなしのままで行く時があります。そんな時は、例のごとくハン君が玄関から飛び出てきて、こちらに向かってきます!おじいちゃんに飛び込むと思い、檀さんを支えると…ハン君は素通りして助手席に乗り込みます。
娘さん曰く「ハン君は助手席が大好きなんです!」
おじいちゃんが好きなん違うんかい!
檀さん一家は犬が大好きです。世界中の人が、犬が好きだと思っておられます。そして、他の人も、自分たちと同じくらいハン君のことを好きだと思っています。絶対。
誠に申し訳ないのですが、正直私は迷惑です。(私以外のスタッフは犬好きですが)
ですが、さすがに毎週毎週会っていると私も慣れてきました。最近では、玄関を開けてハン君が飛び出てきても、ポケットから手を出して指を舐められることに耐えられるようになりました。私の犬嫌いはすぐには治りませんがリハビリ中です。

最後に、2月に入り子供の小学校でインフルエンザが猛威を奮っています。長男が発症し3日後に私も感染しました。人生初のインフルエンザでしたが、あんなにしんどいものとは思いませんでした。歩くことも難しい程でした。
このコラムを書いている今は体調は回復してきていますが、このしんどい自分を経験して、来週から今より優しく人に触れ合うことが出来そうな気がします。
皆さんもインフルエンザ、気を付けてくださいね。(おしまい)

次回コラム「サロンメンバーの人たち」

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