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Sukkuのクスッと笑わせて

2022.07.15 更新

7月に入り、子供たちはもうすぐ夏休み!とテンションが上がってきた初旬。
先日川瀬家は、写真家の今森光彦さんの講演会が地元で開催されたので聴きに行きました。
今森さんは写真家の肩書ですが、特に「里山」という言葉・概念を提唱した方で、子供たちからは昆虫博士や絵本作家、切り絵の凄い人として有名です。
約1時間30分の講演会のなかですごく印象に残った言葉がありました。それは、「すごい勢いで里山が崩壊している。」です。南丹市に住んでいると、のどかな田園風景は毎年と変わらないように感じています。少なくとも私がこちらに来て10年は、変わっていないように感じていました。
実際今森さんも、見た目の風景は変わっていないかも知れないが、そこに住む昆虫の種類や植物の種類がすごく減っているんだ!これは、大変危険な状況なんだ!と仰っていました。私は、そうなんかなぁ・・・。そんなに変わらない気がするけどなぁ・・と思っていました。
今森さんの講演後、奥さんの実家の滋賀県に行きました。琵琶湖の近くに家があり、南丹市と変わらないのどかな風景が広がっています。そして偶然その日は、琵琶湖へ流れこむ川の掃除があるとの事で、皆で行くことにしました。どうやら、川に溜まった藻を上流から順に取って下流へ流し、集めて掃除をするらしい。そうすることで、川の健康が保たれるんや!とのこと。その際、魚が逃げて下流に集まってくるので、沢山の魚を網で簡単に捕まえることが出来るらしく、地元の子供たちはその時間を楽しみに待ち構えていました。
我が家の子供たちもさっそく水着に着替え、網を持って颯爽と下流に向かうと・・なぜか掃除をしていた人たちが帰ってきます。
えらい早いなあ。帰ってくるの。と言っていると、川掃除のリーダー格の義理の父が「あかん。藻が全然あらへん!何十年ってやってるけどこんなん初めてや!」って叫んでいます。私達もほかの子供達も、網で川の水をすくいましたが、藻もないし魚の姿もないのです!この時私と奥さんは、聞いたばかりの今森さんの話しを思い出しました。
里山の崩壊。
そうか、ここでももう始まっているんだな。と実感するとともに、とても怖くなりました。
原因は農薬なのか?異常な暑さなのか分かりませんが・・・。
今ある自然の姿を大事にしなくてはいけません。

コラム「私は、立って歩きたい。」


私はSukkuでリハビリテーションを中心としたデイサービスをしています。利用者さんのほとんどが、もっと動けるようになりたい!と思って利用されています。そんな中でも今回紹介する喜代美さん(仮名)70歳代後半は、リハビリに対して特に懸命に励んでおられる方ですので紹介したいと思います。
喜代美さんは、ご主人と二人暮らし。自分で車を運転し、大好きなカラオケ教室へ行ったり畑をしたり、友人と食事に行ったり・・と、趣味も多く、毎日を活動的に過ごされていました。しかし、ある日突然、首の病気によって急激な麻痺が起きたのです。すぐに病院で首の手術をし、これ以上悪化しないよう処置が行われたのですが、胸から下の部分がとても動かしにくくなってしまいました。
そして、歩くことも立つことも出来なくなってしまったのです。

それでも喜代美さんは、そこから必死に頑張りました。
手や腕はしっかりと動くので、家の中は車いすで移動出来るように練習しました。日々の調理や家事も、車いすに座りながら行えるようになりました。手すりを持ちながら立ち、何とか自分一人でトイレに行くことも出来るようになりました。
トレーニングで動かせる範囲は少ないものの、スタッフに手伝ってもらうこともなく、自分で一生懸命取り組みます。喜代美さんが目標とする、「立って歩きたい」を実現するために・・。
そんな喜代美さんですが、口癖があります。それは、「私はいつ治るんやろか?」です。
私はこの口癖を聞くと不安になります。喜代美さんの病気の場合、回復は、発症後半年~1年の間でほぼ止まります。それ以降は今の機能・能力をいかに落とさず過ごせるかが、大事になってきます。喜代美さんは発症してから、2年以上が経過。私が診ている中で喜代美さんが望んでいる、「完全に治る」というのは不可能に近いのです。
もちろん、主治医も本人に伝えています。しかし、本人は絶対に認めません。必ず治ると思っていますし、そんなことを言う医者は信用できない。とすら思っています。だからと言って私が、あなたはこれ以上良くなる可能性は低いです。というのも違います。
とても難しいのです。医療者側から見ると、障害の受容が出来ていないと感じます。しかし、喜代美さんのモチベーション=生きる気力は、リハビリをして病気を治し、一人で立って歩く事なのです。
ここにリハビリの怖さがあります。
リハビリを頑張れば、いつか良くなる!そう思われている方が多いですが、リハビリで病気は治りませんし、病気の種類によっては、リハビリをしてもあまり良くならない方や変わらない方もおられます。すると、良くならないものに対して、時間と労力とお金を使って無駄にならないのか?という、疑問もしばしば聞かれます。
リハビリを提供する側の人間からすると、やらないよりやった方が良い。
リハビリを受けている人は、やってもらったら楽やし安心。
それで、ずるずる行ってしまうことも多々あります。
ですのでSukkuでは、リハビリをする事だけを目的にするのではなく、運動をして身体がどう変わったのか?握力や筋力・歩くスピード、色々な動作がどう変わったのか?を、定期的に測定・評価しています。そして、皆さんに具体的に伝えるようにしています。

喜代美さんは、今月から週2回のご利用になりました。
もっと良くなりたい!という想いに応えるために、利用回数を増やしました。
今回は特に、「歩く」という事にポイントを置いて取り組んでいます。
それでどう変わるのか?
疲れすぎて動けなくなるのか?
良くなるのか?
効果を見極めていきたいです。
喜代美さんが、ご自身の障害を受け入れられるようになる事を願って。
(おしまい)

次回のコラム
「元気になりすぎて、心配な方がいます。」

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