スツール

Sukkuのクスッと笑わせて

2021.03.25 更新

㉒コラム「一生懸命やってますよ。けれど、ガス漏れに注意してください」

 3月も後半に入りました。気が付けばもう4月の声が聞こえてきていますね。
川瀬家の子供たちは、この1年間1回も休まずに小学校・幼稚園に行くことが出来ました。なぜ休まずに行けたのか?理由は2つあると考えています。1つ目は、とにかくよく寝ることです。8時には寝て6時30分に起きます。このリズムで毎日生活しています。私も8時に寝ています。子供も私もほぼ体調を崩すことはなくなりました。
もう1つは山登りです。山登りをしてから皆身体が強くなりました。特に次男は、足がすごく速くなりました。お尻や太ももの筋肉がしっかりついてきました。往復5、6時間かけて山登りをして、帰りの車で少し寝て、家に着いたら近くの公園でドッチボール。そら身体も心も強くなるはずです。
皆さんも春の陽気に誘われて、今までと違うことにチャレンジしてはどうでしょうか。きっと新しい発見がありますよ!

今回のコラムは60歳代の女性で熊野さん(仮名)です。
この方は50歳代の時に脳出血になり、右半分の身体が不自由になってしまいました。
ですので、歩くときは麻痺している右足に装具を着けて杖を使って歩かれます。麻痺した右手は、ほとんど動かない状態。話すことは出来ますが失語症状があり、理解力に問題はないですが、言葉を発することが苦手で2語か3語の単語で会話をします。Sukkuは週2回ご利用して頂いてます。
そんな熊野さん、とにかく明るい方です。大きな声でよく笑います。熊野さんがおられる日は、普段より2倍ぐらいSukkuが明るくなります。そして、人を愛することが出来る人。家族はもちろん、関わらせていただいているケアマネージャーや私たちSukkuのスタッフ、同じご利用日の利用者さんなど・・周りの人に「ありがとう」を伝えてくださる方です。服装も明るい色が好きで、ピンクや赤の服をよく着て来られ、爪もマニュキュアを塗ってこられます。(たまに、林家パー子と間違う時があります・・・)左胸にはブローチを着けることも忘れません。
若い時に病気になり、車の運転や大好きだったお料理など、難しくなった事もたくさんあるのですが、「今の自分が出来ること」をいつも考えて、常に少し先の目標を持って過ごされています。
その一つがお洗濯。もちろん片手での作業です。転倒しないように足を踏ん張り、動かせる左手をうまく使って、毎日二階のベランダに洗濯物を干されます。私たちが9時前にお迎えにあがった時にはすでに出来てるので、朝早くから準備して干しているんだと思います。毎日の自宅でのリハビリメニューもしっかりと実施されています。時々家でのリハビリメニューを新しく提案してくださったりもします。
利用して頂いて2年が過ぎましたが、徐々に出来ることが増えてきました。最近では一人でうつ伏せに寝ることが出来ました。これは熊野さんにとって、とても大きな出来事!私の様なリハビリに関わる人間は「良くなった~。」と言われるより、「今まで出来なかったことが出来るようになった!」と言われることに喜びを感じます。
そんないつも一生懸命な熊野さんですが、一つだけ困ったことがあります。それは、よくおならが出ることです。だいたい出るタイミングも決まっていて、ベッドでのリハビリ中によく出ます。音が出るときもありますし、出ない時もあります。臭いがあるときも無い時もあります。そして大体、熊野さんは笑ってごまかします。たまに、鼻が曲がるような強烈な臭いの時があるのですが、そんな時に限ってエアコンの風に乗って臭いが運ばれ、他の利用者さんにまで被害が出ます。熊野さん・・今の強烈やわ~。と被害を受けた人はつぶやき、スタッフはテキパキと窓や裏口を全開にします。こんな強烈な時は熊野さん自身も臭いにむせ返り、やっぱり大声で笑ってごまかします。しかし、ごくたまに、音も出ない、臭いもない時があります。そのとき、熊野さんは知らんぷりします。けれど、私は分かります。なぜなら熊野さんはそんなとき、挙動不審になり目がキョロキョロするからです。それを見て私は言います。「熊野さん。今、おならしたね。」すると、熊野さんは大声で笑います。そして、ごまかします。
最近、熊野さんは困ったことに水分補給に炭酸水を飲むようになりました。しかも、強炭酸。さあ大変です!
炭酸水を飲むと必ずと言ってでるもの・・そう、ゲップです。
こうなると、下からも上からも出るわ出るわ。そして、大声で笑ってかき消します。
もうスタッフは慣れました。そして、熊野さんも気にしていません。
私たちは、熊野さんのその強さを尊敬しています。
最後に、今回のコラムを見て頂いた方々で、食事中の方失礼致しました!(おしまい)

次回コラム「Sukkuは携帯屋さんではありません。」

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