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Sukkuのクスッと笑わせて

2021.04.25 更新

㉔桜の季節が終わったと思っていたら、ハナミズキが満開になりました。日の出は早くなり、日の入りは遅くなりました。季節は確実に次の季節へ進んでいます。
私たちも確実に進んでいます。先をしっかりと見て、迷わずに進みます。自分の人生は自分が決めています。良い方向に進んでいるのか?それとも、悪い方向に進んでいるのか?それは自分が決めることです。自分の代わりはいない。自分にしかできないことをしている。そして、必ず道は開けている。良いことだけを考えて、その道に向かって進んでいく。
毎朝の散歩でそう思い込むようにしている毎日です。

今回のコラム「人生の終い方を考えてる」


Sukkuのご利用者さんは60歳代~90歳代までの方です。
60歳や70歳の方はあまり考えておられないですが、80歳代後半に入ると、人生の終わり方を考えている人が多くなってきているように感じます。
今回はそんな80歳代後半の女性 藤田さん(仮名)のお話しです。
藤田さんのご主人は医師でした。数年間病院で勤務医をされた後、園部町で小児科の医院を開業されました。その後40年間開業医をされ、藤田さんはその間ずっとご主人を支える裏方の仕事をされていました。
昔は今ほど病院も町医者もなく、ましてや小児科だったので、朝も夜も関係なしに子供さんが来られていたそうです。そのため、自宅兼医院には住み込みの看護師さんがいたり、レセプトと言う、診療報酬の請求も全て自分達でしていたそう。当時はパソコンもなく、月初めになると電卓とペンで1日中机に向かってスタッフ総出で事務仕事。藤田さんも患者さんと従業員のことで付きっきりで、ご自身の二人の子供の子育てにはほとんど関われないくらい忙しい毎日だったとか。
そんな生活をしていましたが、一つの注射で生活が劇的に変わったと言われます。それは、なにでしょうか?
ワクチンです。インフルエンザはもちろんのこと、色々な小児ワクチンが出来ました。それでようやく急患が一気に減ったそうです。そして、ご主人が80歳になったのを機に閉院されました。ご主人が90歳で亡くなられるまで、今までの分を取り返すかのように二人でゆっくりと生活され、最期の看取りもされました。
その後、85歳になった藤田さんは自宅で転倒し、足を骨折してしまいました。そして、手術も受けました。術後の経過も良く本格的にリハビリが必要になり、Sukkuをご利用下さることになりました。
Sukkuを利用してからも順調に回復し、杖無しで歩けるし、痛みもなくとても元気です。
コロナで自粛になるまでは、週3回近所の友人と麻雀を楽しんでおられました。
昔から田舎は娯楽がなかったので、麻雀を覚えるしかなかったらしいのです。ですので、85歳にして麻雀歴70年!今でも娘家族や孫と集まると、1日中麻雀をしているそうです。
そんな藤田さんは、麻雀の他にも絵画が好き。作家である友人の作品をSukkuに飾っていたら、「あれちょうだい!買うわ!」と言って自分の気に入った作品を引き取って帰られました。そんな調子だから自宅には美術品が結構あります。
しかし、困ったことに娘さんは美術品、とくに絵画にあまり興味がないようで「お母さん!死ぬまでに、この絵どうにかして!」と言われているようです。先日も自宅に伺うと、ある高名な日本人画家の絵があり、その横に友人の作品が飾ってありました・・・。
最近私たちにしきりに言われることは「人生の終まい方」です。
ここ何か月か体調が悪い時がありました。年齢的に色々な免疫力の低下や体力低下を認め、体調不良がすぐに治らなくなってきました。その時によく言われることは「昔、山登りをした時に、朽ちた木が倒れていたんです。今の私は、あの時の木と重なります。」言う事が違います。
藤田さんは自分の人生が終わりに近づいていることが分かっていて、その準備もされています。診療所も改修し、生活しやすいように変わりました。自分に関するものを極力減らしておられます。そしてこの度、コレクションの絵画の1つを、我が家もいただくことになりました。藤田さんが、大切にしてこられた物を、こうやって引き継げること。こんなに嬉しいことはありません。
このように、家には最低限のものしか置かないようになっています。けれども悲壮感はありません。とても明るい方で、一緒にいてとても楽しい方です。
そんな藤田さん、「人生の終まい方」を強調されていますが、実は内臓はどこも悪くありません。本人は、もうすぐそこに終わりが来ているような感じで話しをされています。しかし、私はあと5年は大丈夫。と心の中で思っています。
本人にとっては長いでしょうけど・・・。(おしまい)

次回のコラム「毎日阪神タイガースに振り回されています」

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