スツール

おばあちゃんとゆふ子

2020.08.10 更新

オペを乗り越えたセーターの巻

先日夫に編んでいたセーターがようやく完成。
三國万里子さん図案。
「うれしいセーター」の中で星野源さんの為に編まれたセーター“GEN”
簡単な編み方なのだけど、いろんなパターンの失敗を沢山してすごーーーくいい経験になった一品になった。
夫のだという事で、気楽に編めたのがよかった。
編み物教室でおばあちゃん師匠に教えてもらいながら図案を辿って編んでゆく。

モヘアウールの毛糸の風合いを生かすようにローゲージで編んでいたら、なんか大きくないか…??でも目数は合ってるしなぁ。と思いながらちょっとずつ不安がぐるぐる。
やはり完成予定よりも遥かに大きくなってしまった。目数は確かに合ってるけど、センチが図案と大誤差!(ゲージ通りに編めていなかったのです。)
前見頃と後ろ身頃が出来た時に夫に試着を頼んだら、ワンピースのセーターのようになってしまい大笑い。
笑ったはいいが、いやいや笑い事じゃない。
やはり、初心者マークの私。
ゲージ通りに編めていなかった事に気づき、目数ばかりじゃなく、センチを測ったりゲージ通りに編むことの大事さも知る。
さてどうしよう。
布のように大きかったら裁断というわけにもいかず。
でももう完成は目の前でここまできて、糸を解くわけにももう行かない。どうやったら少し小さくなるか、頭でグルグル。
乾燥機にかけて縮めたろかな…いや風合いも無くなってしまう上に、一か八かすぎる。
兎に角、おばあちゃん師匠に相談。
ふむふむ。…ちょっと手術しよか。
と言ってまさかの大きくなった前見頃、後見頃をチョキーーーン!!!!
うそーーー!できるん?大丈夫?汗が出る。
かなり衝撃。そもそも布とは違って切ってどうにかなるとは思ってなかったのでかなりびっくり。
そこから切ったところの目を一つ一つ拾い、また編んで広げて行き、修正。
見事手術成功。

おばあちゃん、セーターの手術もできるんか、、。
まさに神の手でした。
聞けばおばあちゃんは買ったセーターでも自分のサイズに直したり出来るそう。

なかなかの気の遠くなる作業だけど、神の手裁きは鮮やかで、わたしの目指すところはまだまだ遠いな、と思いつつ。こんな事出来たら無敵だよなぁと思う。

ワンピースほど長かったセーターも無事、夫の見頃にあったサイズに。

この暑い暑い真夏の日、
最高気温37度越えの日に夫に無事
ウールのセーターをプレゼントできたのでした。

だけど、このセーターは神の手なしには
完成せず。
…なんだか自分自身に悔しくなってきて、
復習のつもりで、もう一度色違いで編み始めてる今日このごろ。
今度は師匠の手術必要なしに、失敗を経験にして完成させるつもりマンマンでこの暑い暑い日に今日もウールのセーターをちくちくしています。

写真・文 / 田畑由布子

ご予約ご質問