スツール

Sukkuのクスッと笑わせて

2021.10.25 更新

㉟夏から秋を超えて、一気に冬になりました。先日の十三夜の月はとてもきれいでした。
あの月を見たときに、とても幸せな気持ちになりました。
皆さんはご覧になりましたか?
寒くなると夜の星がとてもきれいになります。今年は、実家の父親に天体望遠鏡をもらったので星の観察が楽しみです。

コラム「Sukkuの特攻隊長」


今回紹介する方は、男性で80歳代の滝村さん(仮名)です。
脳出血の後遺症を何とかしたい!という思いでSukkuのご利用が始まりました。
脳出血は、出血部位によって色々な症状がでます。滝村さんの場合、麻痺は軽度ですが、ふらつきが主な症状です。
ご利用当初はかなりふらつきが強く、歩いていても斜めに進んでしまい、いつ転倒してもおかしくない状態でした。しかし、本人は斜めに進んでいてもあまり気にしていませんし、自分1人で歩くと転倒の危険性がとても高いことも、認識できていませんでした。
そんな滝村さん、もともとの性格なのか、病気になったからなのか分かりませんが、すごく楽観的で天然な方なのです。
数日前、マスクを忘れられたのでSukkuからお渡しした事がありました。その時に、返さなくていいですよ!と伝えていたのですが・・後日、あの時のマスクを返します!と言って渡されたのが、白いガーゼ・・・。
いやいやアベノマスクでもないし、むしろ家にそんなガーゼあるんですか!?
こんなこともありました。
送迎車に乗ってSukkuに到着。助手席に乗っていた滝村さんに「スタッフがドアを開けるから少しお待ちくださいね。」と伝えたのですが・・滝村さんが自分でドアを開けてしまったのです。すると、勢いよく開けすぎて隣に置いてあった車のドアが「ガリッ」。
スタッフ「オーマイガー!!」
車に傷がつきました。それを見た滝村さんは、「開けすぎちゃった。けど、これくらいだったら大丈夫でしょ!」となぜか笑顔。Sukkuの車やったから良かったけど、もし違ったら・・・。ゾッとする場面でした。それ以来滝村さんは、後ろに乗ってもらうことになりました。
そんな滝村さんも、ご利用が始まって1年ぐらい経過すると、ふらつきが減り身体の状態も良くなってきて、活動量も増えてきました。そんなある日、活動量の上がってきた滝村さんは突然何を思ったのか、コンビニまで行くことにしたのです。
滝村さんの家は高台にあり、とても坂の多い住宅地です。若いときは苦にならなかったけど、高齢になってからは坂がきつく、外出するのはなかなか危険な状態になっていました。しかも、目標とするコンビニまで近くても1キロ以上あります・・。
さぁ、杖と財布を持っていざ出発!下り坂をゆっくりゆっくり、恐る恐る下りて、なんとか到着できました!コンビニをじっくり満喫!しかし、久しぶりに1人で買い物ができる喜びを抑えきれず・・買いすぎました。袋にパンパンに商品を入れて、帰ることになったのです。
最初は良かったのですが、上り坂ばかりで疲れてきました。案の定、途中でダウン。道端に座り込んでへたっていると、通りかかった方が、「大丈夫ですか?」と声をかけてくださったのです。本人も「歩けなくなりました。」と素直に回答。そら大変!と車に乗せてもらい自宅まで送ってもらいました。
そんな出来事を、笑いながら私に説明されます。私が、「危ないから息子さんに送ってもらうか、買い物をしてきてもらいましょう!」と伝えると、滝村さんは「そうですよね。よくわかりました!」と言われました。
しかし、あれから何度も一人で買い物に行かれます。そのたびに帰りは道端でへたり込んでしまいます。そして、全然知らない人に車に乗せてもらって家に帰ります。
もうこうなると特攻隊です。
誰も止めることはできません。
最近では、行かないようにと言うことを諦めました。
その代わりに、外へ出てもへたらないような身体作りを目指しました。Sukkuでの通常のトレーニングに加えて、スタッフと共に外を歩きます。最初は15分くらいから始めましたが、最近はかなり慣れてきました。そして、なぜかその15分の間に、滝村さん自身の人生相談が始まります。これがまた、何とも答えに困るユニークな内容が多いのです。85歳男性の人生相談です。(その内容は、次回紹介したいと思います。)

これから寒さが増してきます。滝村さんが買い物に行っても、家へ帰ってこられるように体力つけて頑張ろう!!Sukku! (おしまい)

次回コラム「85歳の人生相談」

写真・文/ 川瀬啓介・未央

Sukku 川瀬啓介 / 未央 (理学療法士・鍼灸師 / 鍼灸師)
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