スツール

Sukkuのクスッと笑わせて

2022.11.15 更新

 11月に入りました。立冬も過ぎ、南丹市の朝晩はずいぶんと冷え込むようになりました。そろそろ薪ストーブの出番かな~。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
私達は相変わらず月1、2回の山登りに、京都サンガの応援にと忙しく遊んでいます。
このコラムがアップされる前の11月13日は京都サンガにとって、とても大事な一戦があります。その日、私は長男と一緒に南丹市美山町にある芦生の森でトレッキングをしながらスケッチをしている予定です。今年、絵が上手くなる!という目標の集大成です。
携帯の電波も入らないでしょう。原生林を眺めながら、亀岡のサンガスタジアムに想いをはせていることでしょう。頑張れ!京都サンガ!

コラム 「夫婦でのご利用ありがとうございます。」


今回のコラムはご夫婦で利用してくださっている、村坂(仮名)夫婦です。
この夫婦は年の差カップルで、ご主人の敏也さん(仮名)は昭和3年生まれです。
昭和3年生まれの著名人は誰かご存じですか?
漫画界の巨匠、手塚治虫さんです。
私も作品は知っていますが、昔に活躍した人位にしか思っていませんでした。その人と同じ年齢の方がSukkuに来て運動をしている。凄いことだと思いませんか?
そんな敏也さん、物忘れや動作が鈍くなってきておられますが、口癖は「お金ちょうだい~」と「誰かいい女の人紹介して~」。毎週笑顔でスタッフに尋ねてきます。横に奥さんがいるのにです。毎週こんなことばっかり言うてるのに、なぜか誰からも好かれるチャーミングなお爺さんです。
一方の奥さん孝代さん(仮名)は、一回り以上年齢が下で80歳になったところです。
敏也さんの身の回りのお世話や車を運転して病院の付き添い、自宅の畑の手入れに犬2匹のお散歩、地域の活動など・・すべてをこなすスーパーウーマン。
隣で敏也さんがふざけ過ぎた冗談ばかり言っていても、「ははは~また調子いいことばっかりゆうて~」と、笑顔で対応。余裕があるのか・・諦めているのか・・とにかく貫禄があるのです。そんな孝代さんですが、去年から腰の状態が悪化し、日常生活にも支障が出てしまったため、急遽入院・手術をされました。そして退院後は孝代さんのリハビリも必要になり、数年前からSukkuを利用されていた敏也さんと共にご夫婦で来て下さる事となりました。

そもそも、私がこの村坂夫婦と出会ったのは10年以上前になります。
孝代さんのお母さんが存命だった時に、そのお母さんのリハビリを担当したのが私だったのです。お母さんが102歳で亡くなるまで、孝代さんはお母さんの介護をされていました。
それから数年後、次はご主人の介護が始まりました。
孝代さんの心身の苦労は大変なはずですが、そんなことは私達には微塵も見せません。むしろ、子供を見守る母親の様に、おおらかに自然な姿でおられます。自分よりもまずはご主人の敏也さんを優先します。その姿に私もスタッフも尊敬の眼差しで孝代さんを見ています。

今年の夏はとても暑く、敏也さんは夏バテしてしまいました。食事量は減少し、体重も3キロ以上落ちて、歩く能力が一気に低下してしまいました。Sukkuに来ても運動はほとんど出来なくなり、急に怒ったり、被害妄想も認めるようになりました。「もう帰る!」や「黒い車が俺を迎えに来る。」など精神的にもかなり不安定になってしまいました。ご利用途中での早退も増えてきたため、私は孝代さんと相談し、この夏は二人ともお休みして頂きました。
そして、9月後半に再び孝代さんと相談し、敏也さんが1日型のデイサービスを利用されている間に、孝代さんだけでもリハビリに来てもらうのはどうですか?と提案しました。しかし、孝代さんはその提案を拒否され、「秋になったら主人も動けるようになると思うので、10月から一緒に行きます!」と強い意志で話されました。私も、「分かりました。では10月に一度来てみて、敏也さんが運動できるかどうかを見ましょう。」と様子を見ることにしました。
そして、10月。久々にお会いした敏也さんは、いつもの口癖。「お金ちょうだい~」「誰かいい女の人紹介して~」と笑顔でスタッフに尋ねてきます。トレーニングもしっかり出来ました。3キロ減っていた体重も戻りつつあり、しっかり歩く事も出来るようになりました。
孝代さんの見立て通り、秋になったら元気になりました。
私の経験なんて、敏也さんには通用しませんでした。
そして、Sukkuご利用後はお気に入りの魚屋に行ってお刺身を買うことを楽しみにされています。「ほな魚屋行ってくるわ!」と颯爽と帰られます。
まだまだ、村坂夫婦との付き合いは長くなりそうです。
密かな目標は、次の月食を見ることです。
それを目標に頑張ろう!! (おしまい)

次回コラム「やらなしゃあない!」です。

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