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文学少女、ことこ。

2020.04.25 更新

『リマ・トゥジュ・リマ・トュジュ・トュジュ』こまつあやこ

マレーシアからの帰国子女の花岡沙弥は、日本の中学になじもうと四苦八苦。

ある日、こわい三年生の『督促女王』に呼び出されて、ギンコウをすることに。それは、銀行ではなくて短歌の吟行のことだった。

短歌を詠んだことなんてない沙弥は戸まどい、でたらめにマレーシア語を織り交ぜた短歌を詠んでみると、…。

そして、沙弥が恋してる男の子、藤枝は教室で給食を食べなくなる。自分をさけているのかと沙弥はうたがうが…。

短歌を通じて成長していく沙弥を応援したくなります。

『督促女王』が好きな短歌が入っている歌集は実際にあって、買ってもらいました。あと、沙弥たちが詠む短歌はすごくセンスが良いんです。

私は

『末っ子の到着を待つ姉たちを彩るドレスは手書きのポップ』や、

『花嫁は七つの海をこえてゆく メガネと本を机にしまって』が好きです。

沙弥たちの気持ちがリアルで、とても面白いです。

文/ 木下琴子

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