『精霊の守り人』上橋菜穂子
腕の立つ女用心棒のバルサはある日、新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムの命を救う。
しかし皇子の体には、異界の存在が宿っていた……。数奇な運命を背負うチャグムを、バルサは守り抜けるのか。少年に宿るモノ、その正体は?
こんにちは、琴子です。
小学生の頃から、数えてなんと76回目のこのコラムも、いよいよ最終回となりました。
今回ご紹介するのは、小学1年生で出会った私の原点とも言える「守り人」シリーズの一冊です。
「守り人」シリーズはこの『精霊の守り人』に始まり、本編のみで十冊にも及ぶ壮大なファンタジーです。物語の舞台となる5つの国にはそれぞれに風土に基づく文化があり、信仰があり、政治体制があり、なんと建国神話まであります。
不思議な生物や呪術、手に汗握る戦いもあり…。緻密な設定で描かれる世界での人々の営みはとてもリアルで、エキゾチックで、魅力的です。(個人的には、ごはんがおいしそうなのも大きなポイント!)
女用心棒バルサと皇子チャグム、その物語をぜひ見届けていただきたいです。
幼い私にファンタジーの真髄を見せ、人生を変えたと言っても過言ではない一冊を満を持しておすすめでき、とても嬉しく思います。
またどこかで、こんな書評を書けるといいなと思っています。
長い間、私のコラムを読んでくださった皆様に、心からの感謝を!
琴子
