スツール

ターバン女のひとりごと

2025.03.15 更新

『最終回、卒業、旅立ち』

スツール、竹内夫妻との出会いは10年以上前になる。長岡京市に引っ越してきたばかりのわたしは、文化的な匂いのする場を切に求めていた。

血眼で長岡京市の情報をネットで調べていたら、たまたまこのスツールが出てきた。世界観、雰囲気・・うん、いい匂いがする!

早速眠っていたフィルムカメラを引っ張り出し、フィルム教室に参加することにした。

竹内さんの中に眠るちょっとロックな少年魂と、カヨさんの人を100パーセント安心させる癒しの力に、すぐに魅了された。スツールのスタジオに入ると、言葉では表現できないようなほっこりとした安心基地のような空気感が漂う。こんな自分でもここに居ても、いいんだ、と思わせる何かがある。それはこのご夫妻が人やモノコトをジャッジしない証なのだと思う。フラットな視線。スタジオのなかの神社みたいな神聖な空気。自分の中の酷く汚れたものが浄化される想いである。

それからしばらくスツールさんとはご縁が遠のき、私生活では盆踊りに狂っている時期を過ごしながら、あるとき、コラムを募集しますというお知らせを偶然目にした。

え、ちょっと書きたい!と衝動的に竹内さんに前のめり過ぎるメールを送りつけた。

有難いことにこのような機会をいただけることになった。何者でもないただの主婦で、ただの祭り好きのオバハンが、表現できる場所をいただける。これ以上の喜びと感謝はない。好きなことを書いて良い、制約がないというのは、自由であって結構難しいことも知った。書きたいことがあるときは良いが、何もない時にネタを絞り出すのもなかなかだった。果たして、こんな記事を読んでもらって大丈夫なのだろうか?と頭を抱えて白目になって迷走することもしばしば。

その度に、連載されてる他の方々のコラムを拝読して、伝えることの楽しさや喜び、勇気をたくさんいただいた気がする。

最後に、今まで拝読してきての感想をこの場を借りて伝えたい。

『スツール通信』竹内さんのカメラマンとしての眼差し、繋がりやご縁を大切にする想い、たまにロック愛やこれ好き!これに夢中!が大爆発するコラムに、とても励まされた。こんなオモロい大人が存在する長岡の誇り。

『サニー文庫だより』カヨさんのほっこり癒しの文章を読むたびに、心の中がじんわりと優しさに包まれる想いになった。土曜日は子供の用事で忙しく、サニー文庫になかなかお邪魔できないもどかしさ、いつだったか、息子を連れて行ったとき、「あの場所好きやったなあ、また行きたいなあ」と子供もスツールの居心地の良さを肌で感じていた模様。

『デコさんからの便り』知的な香りがして、丁寧に自分のお気持ちを綴る文章がとても清々しく、この方はきっと日々のことを大切に愛おしく感じながら暮らしておられるんだなあ、と、人生の大先輩として生きる道標のように感じた。

『Sukkuのクスッと笑わせて』日々関わる利用者さんを眼差す視点がやさしくて、こういう施設が近くにあったらいいのになあと感じ、あまり語られることがない高齢者の日常をライトに楽しく描いていただいて、希望が持てた。オモロい人がたくさんいる世代を身近にいろんな世代の人に、これからも知ってほしい。

『文学少女、ことこ』毎回どの本も興味津々で、読書好きじゃなくても読みたくなるような、真っ直ぐな言葉で紹介してくれるのが楽しみだった。いろんな世界を知り、豊かな感性がこれから豊穣する人生へ繋がっていくのかと思うとワクワクして希望でしかない。

『ひーくんの鳥図鑑』回を重ねるごとに鳥の絵の画力がぐんぐんとアップして、鳥への愛情、知識、驚かされることたくさんだった。世界に一つしかないオリジナル鳥図鑑を目撃することができてしあわせだった。その鳥愛をこれからも大爆発してほしいと願う。

『おばあちゃんとゆふこ』愛情豊かで与える人のおばあちゃんから、編むことのバトンを受け取ったゆふこさんの繋ぐ想いに溢れたコラムで、こういう人たちで日本が溢れたら最高に幸せな世界、と思いながら拝読していた。そして機会があるならぜひゆふこさんから編み物を習いたい。

短い間でしたが、こんな素敵な方々と並んでコラムを書く機会をいただけて光栄すぎて、逆に恐縮で、一周して、やっぱりうれしかった!しかないです。

竹内夫妻には本当にお世話になり、ありがとうございました!

後日談)産後ずっとターバンを巻いていたので、『ターバンの女』と名を打っておきながら、長らくターバンご無沙汰だった今日この頃。スツールにお邪魔する機会のたびに、「あれ、ちょっと待ってターバンして行かんとマズイかな?ちゃんと気づいてもらえるやろか?」と、不安に思いながらノーターバンで訪問していたことを告白する。

案の定、先日参加させてもらったハーブティのワークショップでお会いした山本さんに、「コラムいつも読んでます!・・今日はターバンしてないんですね?」と痛いところを爽やかにツッコまれ、ギクリとして苦笑いの余韻を残してしまった。ターバン、そろそろ巻こうかな。

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