皆さん、明けましておめでとうございます。
今年の年末年始も、滋賀で過ごした私達。鴨鍋からの鴨そばを食し、その後はこたつに入ってダラダラとテレビを見ながら過ごす大晦日がここ数年の恒例となっています。そして連日晴天にも恵まれ、元旦の朝は琵琶湖湖畔から綺麗な初日の出を拝むことが出来ました。あまりの美しさに、思わず手を合わせてしまった私。これって日本人だからなのでしょうか?
私は今年も、大小関わらず沢山の目標を立てました。その中には、だいぶ大きいこと書いたな…というような壮大な目標もあるのですが、Sukkuを開設して1年目に立てた到底達成できないと思っていたとある目標は、昨年ようやく達成できました。
目標は大きく、コツコツと進んでいく。私には、それが良いのかも知れません。
皆さん、目標は立てましたか?
コラム「ニセ爺とニセ孫S・M・L」
Sukkuの利用者さんは男女問わず、本当に様々な方がおられます。その中でも、1位2位を争う、愛すべき個性的な変人の方々。今回は『ワシは仙人になりたい』が口癖の、ユーモアたっぷりの変人、茂さん(仮名)89歳、男性をご紹介します。
茂さんは呼吸器系に問題があり、1年ほど前からSukkuを利用されています。動くと息切れが起こるので、歩いて長距離を移動することは難しい方です。また、脊柱管狭窄症の影響で様々な場所に痛みもあります。数年前に奥さんを亡くされてからは独り暮らしですが、料理も洗濯も家の事はお手の物。とにかく好奇心旺盛で、自分が知りたいことはとことん追求し、尚且つ体験したい方です。そんな茂さんですので、いつも未知との遭遇を期待して過ごす毎日。そして、可能性にあふれた子供達が大好きです。
ある日のこと、学校から帰ってきた川瀬家の子供を見るなり、くしゃくしゃの笑顔で、一緒に遊ぼう!と言いだしました。ワシの家に来たらいい!おもしろいぞ~。とか言って、本気で誘います。子供たちも本能で「この爺さん変やけど、なんか面白そう」と分かったのでしょう。一緒に遊びたいと言いだしました。
数日後、駅前のインドカレー屋さんでランチをすることに。茂さんは、ワシは英語だけで注文する!(海外勤務をされていたので、英語が話せます)と、嬉しそう。3人でインドカレーを食べ、その後は茂さんの家の裏山を探検したらしく、何十本もの竹の木を伐りだし腰に差し、嬉しそうに帰って来ました。そして、「ニセ爺めっちゃ面白い!インド人の店員さんに英語で話しかけて、全然通じてなかった!」「遊んでてもすぐ疲れはる!しばらくベッドで寝てるから適当に山で遊んどきって言うたし、二人で遊んでた!」と満面の笑み。私は、「ん?ニセ爺?って誰や?まさか、茂さん?」と聞くと、「そうやで。僕らは、ニセ孫って言われてる!」さすが茂さん。いつの間にか、ニセ爺とニセ孫の関係が成立していました。
先日も、小学校の代休日に遊ぶ約束をしていたニセ爺とニセ孫たち。そこへ、そんな予定を知らない長男の友人が遊びに来ました。茂さんに、「ニセ孫がもう一人増えても良いですか?」と聞くと「全然かまへん。ほな、お昼はみんなでマクドナルド行こ。(茂さん結構何でも食べます)」となり、急遽、長男の友人も一緒に遊ぶことに。茂さんの運転でマクドナルドへ行き、食後はいつもの様に裏山で遊んだようです。
その日の帰り、「ニセ孫S・M・L、ほな帰るわ!さよなら!」と言って、茂さんは去っていきました。S・M・L…?どうやらお昼に行ったマクドナルドのポテトのサイズS・M・Lをみて(背の順に、S・次男、M・長男、L・友人)、思いついたらしい。新たに加わったニセ孫Lも「変なお爺ちゃんやけど、自由で面白かった!」と話していました。
子供たちが、裏山に足しげく通う理由。どうやらみんなで、秘密基地を作っているようです。しかし、茂さんは呼吸器が悪いので、すぐに息切れを起こします。息切れを起こすと動けなくなるので、すぐに休憩をします。ですので、思うように進まないみたいです。一体、いつ完成するのでしょうか。最近、茂さんが「S・M・Lだけでは足りない。大人の力が必要やから、次はお父ちゃんも来てや!」と頼んできました。実は私もどんな基地になるのか興味津々でしたので、いつ一緒に行こうかと、密かに予定を調整しています。
なんとか、今年中に完成させてあげたい。
茂さん、今年で90歳になるのだから(おしまい)
次回コラム「生きる。」