気が付けば今年もあと3カ月を切りました。
朝晩はキリっとした冷たい空気になり、街路樹のハナミズキも紅葉し、ご近所から
は丹波栗や秋茄子、黒枝豆などをいただく機会が増えました。こちら南丹市でも、少
しずつ秋らしさを感じる毎日です。
そして私達も、秋山のラストスパートを楽しんでいます。先日、乗鞍岳の帰りに岐
阜県にある『世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ』に寄ったのですが、そこがと
っても素晴らしかったんです。展示されている魚の種類の多さに驚いただけでなく、
充実した内容に終始圧倒されました。閉園時間近くに入館したことも幸いし、貸し切
り状態で水槽に張り付いて鑑賞できたこともラッキーでした。淡水魚良い!
皆さんもぜひ、一度行ってみてください!おススメです。
コラム 「調子はいつも同じです。」
今回の利用者さんは、人居さん(仮名)男性で80歳の方です。
約6年前に脳梗塞を発症され、右半身に麻痺が生じました。発症後も数年は日常生活に
大きな問題なく外出もできていたのですが、数年前から転倒を繰り返すようになります。
それに伴って徐々に活動性が低下し夫婦で家にいる時間が増え始めると、お互い身体的、
精神的なストレスが増えてしまったとのこと。なんとかこの状況を打開したい…と、妻の
文代さん(仮名)の強い思いでSukkuの利用が始まりました。
そんな人居さん、いざ利用が始まっても体調の悪い日が続きます。泌尿器の病気の影響
で排尿がうまくいかず発熱を繰り返したり、身体を動かしていないのに大量の汗をかき椅
子に座ることも出来ない日があったり、血圧も安定せず看護師が付きっきりの日もよくあ
りました。週二回のSukkuだけではフォローしきれないかもしれない…。訪問看護や
Sukku以外の施設の選択肢も検討するのはどうか。文代さんやケアマネージャーに提案し
、話し合いの場を何度か持ったのですが、文代さんの返事は一貫していました。「私は
Sukkuがいい。」
さて、当人である人居さんはというと、病気の影響でご自身の体調変化に気づきにくく
、発熱しても、バイタルが乱れていても、どう見たって体調良くないやん、という日でも
、「調子はいつも同じです」という返事をされます。そんなこんなで、文代さんの精神的
疲労もピークに達してきて、「もう入院して」「全然喋らないし、この人頭おかしくなっ
た」など、マイナス的な発言も増えてきました。これは良くない傾向やなぁ。しかし、文
代さんとコミュニケーションを取り始めて分かったことがあります。半分本気やけど、半
分冗談(ストレス発散)なんやなと。実際、なんだかんだ言って、人居さんが好きなイワシ
の煮付けをしょっちゅう作ってるし、つい先日も娘さんやお孫さんと一緒に誕生日会をし
てあげたとか。「もう顔も見たくないぐらいイライラしたわ~」「腹立ちすぎて今日はコ
ーヒー出さへんかった~」とか聞くと、「うちもそんな事あるで~」「分かる分かる~」
と、女性スタッフが妻目線で答えます。そんな会話を、ニヤッとした顔をしながら聞いて
いる人居さんも、なかなかズルい顔をしていたりします。
ご利用から数年が経った今、バイタルも安定し、泌尿器の病気もうまくコントロールで
きています。ご利用当初はいつ転倒するか分からないくらい不安定だった歩行も、体力や
筋力が向上するにつれて安定が増してきました。先週は天候もよかったので、久しぶりに
屋外歩行を決行。万が一に備えて職員2人態勢で挑みましたが、無事に予定ルートを通っ
てSukkuに帰って来れた姿を見て、職員だけでなく他の利用者さんからも拍手喝采。人居
さんに感想を聞くと「気持ち良かったー!」と、ベストスマイル。私は思わず「いつもと
同じです。違うんかーい!」と突っ込んでしまいました。
そんな人居さんには目標があります。大好きなグランドゴルフに再び参加することです
。目標は来年の春。その目標に向けて、しっかり練習していくつもりです。そして、今回
のコラムに度々出てきた文代さん。ご利用日には必ずコメントを寄せてくださるようにな
り、職員が返事を書くという流れから、いつの間にか『Sukkuと文代の交換日記』みたい
な事が続いています。畑の事やお孫さんの事、昨日食べたおやつの話に秘伝のレシピ、も
ちろん人居さんの話まで…。
文代さん、私達ずっと付いてますよ~。
最後まで一緒に添い遂げましょうね。 (おしまい)
次回コラム「英会話レッスン??」