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おばあちゃんとゆふ子

2020.10.10 更新

編み物教室番外編〜旬の保存食ワークショップ〜の巻

編み物教室は時々、旬の保存食教室に変わる。
初夏には梅を。
新生姜を。
秋には栗や干し柿。
冬にはお味噌。
全部おばあちゃんの山と畑の旬のお恵み。

ある日の夏の編み物教室は、部屋中にここは梅農家さんかと思うほど部屋には梅、梅、梅!!

梅酒や梅干し、梅シロップ。
いつものように毎年楽しみにしてる人に配るため。
もちろんその日は編み物は休講で、梅干しのおへそ取りや、仕込みを手伝う。

そしてこの秋は栗の豊作だそうだ。
この前編み物教室に行くと、今度は栗農家さんかと思うほどの栗!栗!栗!
おばあちゃんのお山の栗ももちろん、ご近所の人たちもみんなおばあちゃんにと栗を持ってくる。
そしてまた楽しみにしてる人に配るための渋皮煮を作るのに、鬼皮むきに大忙しだ。
この栗の鬼皮むきはとにかく大変。
渋皮を残すように剥くのが私はまだまだ下手くそ。
なので手伝っているのか、余計に邪魔をしているのか分からなくなってくる。

でも仕込みながら、手順ややり方やコツや、おばあちゃんの味の配合を聞きながら一緒につくる。
まさにおばあちゃんの季節ごとワークショップ。
昔から親しんできたおばあちゃんの味の梅干しや栗や、お味噌。
なるほど〜、こうやって仕込んで作ってくれてたんだな。今更だけどやり方を教わった。

編み物教室、番外編がたまにあるおかげで、おばあちゃんの手仕事をたくさん学べて、得した気持ちになるのだ。

お山にできた自然物の恩恵を余すことなくいただいて、周りの人に配って歩いて、毎年同じ人たちに変わりなく配れる事がとてもありがたくて嬉しいと話してくれる。

旬のものを用意して配る人ごとに仕分けしてる風景は、まさにリアル「人生フルーツ」のつばたひひでこさんのような風景。
人生フルーツを見ながら、英子さんにとても親しみを感じたのはおばあちゃんにどことなく似ていたからかもしれない。

おばあちゃんはいつもじっとしてなく、いつも忙しいのだけど、それはそれでせわしなく見えなくて、日々のくらしが充実していて、みんなに喜んでもらって親しまれわたしには素敵に見える。

また私は編み物教室で編み物を超えたことを教えてもらいながら、おばあちゃんの生き方に憧れを抱くのだった。

そして出来た栗の渋皮煮を食べながらまたのんびりと編み物教室の再開。

栗、美味しい。

マフラーが無事に完成しました。
透かし模様のマフラー。
間違えて編み直して、模様編みは一目ずれると全部パーになるので、一目一目を大事に丁寧に。
時々脳内のリフレッシュのためにマフラーの隙間に編んだ長女のミトンも載せておきますね。


さて、いよいよおばあちゃんとのコラボセーターを編み始めました。
編み込み模様を私が。
見頃のメリヤスをおばあちゃんが。
おばあちゃんと一緒に作るのが楽しみです。

写真・文 / 田畑由布子

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