今週の名言

55.「 人生の旅をゆく2 」

物書き・吉本ばななさん

吉本ばななさんの本が兎に角好きだ。
文体があっけらかんとしていて、とても深刻な話しでも笑いに持って行く。
一旦、ひと笑いを起こした後、まさかの真面目な合点のいくエンディングが必ず待ち受けていてくれる。
特にエッセイを読むと、身も心も吸い込まれ、こんな風な文章を書かなくてはと、
遥か彼方なのに、無性に近づきたくなる。
中でも形容詞の使い方が絶妙で、俺のツボ。
“人生の旅をゆく” “人生の旅をゆく2” がめちゃくちゃ好きで、
今4度目を読んでいる。
あの時は軽く流していた編が、強く心に残ったりする。
ここ数年でこだわりがどんどん減り、あと数ヶ月で50になるからか、
早く色んな事がペチャンコになって、そこから生まれるものを見たいと強く思う。
今日は少しだけを、ばななさんには内緒で抜粋させて頂きます。
共感の極致です。

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三十代から四十代になると、人によってはまだ重い顔をしているのだが、
たいていの人がすっと抜けた顔になる。
ぱっと開けた顔、こだわりのない、なにかをぎゅっと握っていない顔だ。
きっとその顔はだんだんにもっともっと抜けていって、
人は天にかえっていくのだろう。

どれだけの小説を残したかでもなく、どんなに有名になったかでもなく、
少しでも抜けた顔で、あの美しい人みたいな目をして、
こだわりの分量をなるべくゼロにして去っていきたい、そう思う。

今週の名言

54.「 LIFE 」

ロックミュージシャン・織田哲郎さんの曲、LIFE

20代の初め頃、よくこのアルバムタイトルのこの曲を聴いた。
洋楽にかなり傾倒していたが、年上でロックで強い歌詞を書く邦楽ミュージシャンの音楽も、
かなり聴き込んでいた。
毎日、同じ電車に揺られて、同じ風景をぼんやり見つめては、
オレの人生、こんなはずやないんやけどなぁーと、
根拠もなく、ただ違う人生が俺には必ずあるはずだといっつも思い、信じ、尖がっていた。
何の取り得もなく、やりたい事もない。
ただただ、この毎日からこの曲のように抜け出したかった。
いつの日かのために、イメージを膨らませていた。
30歳を超えて、それをようやく手に入れた。
今でも自分にとって、とても大切な曲であり、今も何かを確認するための曲。

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行き場のないこの苛立ちを 抱いたまま今夜も眠りにつく
そんな夜を重ねては 遠い夢の輝きが痛みに変わる
胸の奥 きしませる小さな叫び
こんな日々を俺は 望んじゃいない
LIFE 何一つ 分からない ままの俺だけど
LIFE これ以上 熱い思い 握り潰せない
何も決めないで 夢だけ詰め込んで LIFE走り出すだけさ

バックミラーをよぎるのは 賭けるチップも失った年老いた町
手にしたダイスを転がす 事さえもないままで時は流れて
灰色の風景に埋もれていく
こんな日々を俺は 望んじゃいない
LIFE もう一度 本当に 確かめてみたい
LIFE 仕方ない そんな言葉 だけが答えなら
もう二度と何も 追いかけはしない LIFEもう一度だけ今

今週の名言

53.「 100人を説得できれば1万人が相手でもやれる。 」

ロックスター・山下達郎さん

音楽ナタリーでの達郎さんのインタビューからの名言です。
達郎さんは数々の名言を歌詞やインタビュー、ラジオやライブMCで言われていますが、
今回も珠玉のロングインタビューです。

100人を説得できれば1万人が相手でもやれる。
なんと真髄を付いた言葉でしょう。
この言葉には続きがあります。

でも1万人の前でできても100人は説得できなかったりする。
痺れます。

ストーンズはツアーをやるとき必ず小さい会場から始めるでしょ。
的確な眼力。

1本の筋がピーンと体のド真ん中を真っ直ぐに伸びていて、
絶えず自問自答されてるんだろう。
自分のコト、お客さんのコトをよく分かってはる、こんな人になりたいと思う。

今週の名言

52.「 バタフライを泳げるようになりたい! 」

中学3年生・竹内暖

夏休みもいよいよ終盤という時に、次男の言ったひと言が僕にとって大きく生活を変えるとは、その時は全く思わなかった。
「 2学期にバタフライのテストがあるから、泳げるようになりたい!」
お盆も過ぎた頃にそう言い放った。
近くにスイミングスクールがあり、4日間だけの集中スクールがあることを知った。
そこに夏休みの最終週に通うことになった。
見学から戻った妻が、すごい光景やったと言った。
気になって次の日に見学に行ってみると、確かにすんごい光景が繰り広げられていた。
なんと、173cmの中3の息子以外のあとの7人程はみんな、幼稚園時くらいのカワユイ児童だったのだ。
ニョキーと若干1名だけ、ノッポがいるのだ。
そして時折、児童たちがそのノッポに話しかけたりしている光景を、窓越に見た。
「 あいつ、全然恥ずかしくないんや!」
確かに次男はあまり格好を気にする性格ではないが、あそこまでとは。
カワユイその光景の中で、必死にバタフライを習っている息子の純粋な姿を見て、段々と心を撃たれた。
終わるや否や息子が、「 父ちゃん、泳ぎに行かへん?」 と誘ってきたのだ。
少しは自信があったので、市民プールで受けて立つことにした。
なるほど、ドルフィンキックも手のさばき方もなかなかのもんだ。
しかしそれに引き換え俺はというと、昔の泳げていた時のイメージとは程遠いものだった。
もうすぐ50歳になる。
50歳になったら何か新しいコトを始めようと決めていた。
そうか、もしかして水泳だったのかも。
早速、彼の通ってたスイミングスクールで手続きを済ませ、明日から2カ月間通うことにした。さすがに児童と一緒ではないが、逆に年配の方たちと一緒のようだ。