生きるヒント

先月末に、兵庫県塩屋にある旧グッゲンハイム邸で行ったカメラ日和学校でのこぼれ話を一つ。

この場所を知るきっかけになったのは、ある2人から4年前のある日、会いたいと突然電話があった。
結婚式のようなものを家族と親友だけで行うので、写真を撮ってほしいという内容だった。
所謂、挙式と披露宴というキッチリとしたスタイルのセレモニーをもう撮るつもりはないと応えた。
すると彼女は、ただ大切な人達に集まってもらって報告をするだけの会だと言った。
披露宴もしないし、挙式も考えていないと言った。
ボクの思うスタイルを提案できる余地があるのではないかと思い、嬉しくなった。
その他にもお受けした理由はある。
彼女が大の虫好きで、その日を6月4日に決めたこと。
虫の中でも蟻が一番好きらしく、偶然グッゲンのオーナーさんのお名前がアリさんという事。
六甲の山の上で働いていた彼女が通勤に使っていた六甲ケーブル。
運転をしていたのは彼。ケーブルカーで出会った奇跡的な2人の運を引き寄せあった必然に変える力。
色々が相まったのだ。

そんな伝説の2人が、現在は思い出の地・塩屋に住んでいて、先月のカメラ日和学校の当日、わざわざ会いに来てくれたのだ!
編集長たちと今日はよかったねー、などと会話をしながら駅に向かう帰り道の路上で。
うちのお客さんは何でこんなおもろい不意打ちを食らわすんやろ。
顔がニヤニヤしてしまった。
こどもが2人生まれていた事は便りで知ってたけど、まだ撮ったことがなかった。こちらから催促する訳にも行かず、しかしずっと気になっていた。「何で撮影に来てくれへんねやろー。」
思い切って聞いてみると、結婚後すぐ立て続けに2人を出産し、ホントに育児に追われていたと。
それを聞いて経験上想像も出来るし、まぁ納得をしたと言えばしたけれど、釈然としない。
「こんなかわいい子がいるんやから、今すぐ撮影に来て写真を残すべきやで!」
言ってやった。 すると二人、
「じゃぁー、6月4日に行きます。」
まさかの路上発注。
まんまと僕の言葉に乗せられた2人。
このやりとりを見ていた編集長と編集の方は、驚きを隠せない様子だった。そらそうだと思うが一事が万事、STU:Lは大体こんな感じです。
この家族は誰よりもボクが一番、4人らしく撮れると自負しているから、これでいいのだ。

そして6月4日の撮影はイメージ以上に内容と思いが膨らみ、完璧なアルバムに仕立て上がりました。
恰好を気にせず、何ものにもとらわれない、楽しむことが一番と、自由に発想する。
生きるヒントを貰いました。

g145 クラムボンが好きな夫婦やから郁子ちゃんと名付けられた、3歳半。

g143  森が好きな夫婦やから森太郎と名付けられた、1歳。

g144  面倒見がよい、やっぱりお姉ちゃんの顔をしている。

g141  弟はアゴのラインが一直線で、この先が楽しみだ。

g142  6月4日を体で表したいという自由な発想。

g146ちゃんとしたカメラ目線の家族写真も撮ったけど、胸には全員虫がいる。

g147ラストショットは庭で飛びたいという、やっぱり自由な発想。残り1枚の一発勝負。足が宙に浮いてます。

生徒さんが僕のタワー

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夜空にそそり立つ光り輝くタワー。
久しぶりに見て、やっぱり京都人はこのタワーに魅了される。
運転中でも、どんなに小さくても探し当て、見えたらヨシと何故か心でうなずく。

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スツールでは、フィルムカメラ教室をもう10年以上続けている。
生徒さんも地方の方々を合わせると150名を超えてるだろう。
一応、5回完結で卒業というシステムがあるにはあるのだが、生徒さんの多くはそれだけでは終わらず、撮影会を開けと尻を叩いてくれるし、コラージュのワークショップをしてもすぐに集まってくれる。
第1回目の生徒から今までの生徒さんまで、当然ながらお名前もお顔も喋り方も、撮る写真の雰囲気も全部憶えている。
ボクには特別な存在なのだ。
フィルムカメラをやろうという変態的な発想の教室なので、来る人同士も気が合うようだし、互いの個性を認め合ってるようなところがあるみたいだ。
おそらく僕が一番、ふつう。 なんだろうと思う。
この人たちに支えられてるという気分になることがあまりにもよくあるから、これからも勿論続けて行くし、スツールカメラ教室一派として、交流を深めて行きたいと強く思った土曜日でした。
2年ほど前のクラスのみんなが、飲み会に誘ってくれたのだ。
赤・白・スパークリングワインを3本空けた後の、店の前での記念写真。
フィルム写真教室やけど、撮るのはデジカメ。

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店の横にたまたまあった縁結びの神社。
女3人がスポットライトを浴びながら暗闇の中、手を合わせています。
しかし、交通安全とも提灯に書いてあったのが謎だ。

※今回の写真は、コンパクトデジタルカメラで撮影したものでした。

目には見えないはずの絆が見えた。

写真展とこどもカメラが終了し、慌しい日々が過ぎ去り、そしてまたいつもの様にお客さんの写真を撮影しアルバムを制作するという、STU:Lのスタンダードに戻り、週末も朝から夕方まで色々なご家族の撮影をさせてもらいました。

久々に写真展を開きましたが、不特定多数の方々に自分が撮った写真を観てもらいたいという思いは、元々あまりある方ではなく、それが年々なくなっていました。
一般のご家族を撮影しアルバムを制作し届けることが、仕事です。
そのご家族にだけ喜んでもらえれば十分だという思いが強く、
ましてや作家でも表現者でもなく、ただの記録者です。
誰かの代わりに写真を残しているだけなので、写真展というのはやっぱりおこがまし過ぎる!
ただ、一つ強烈に思うのは、その誰かの代わりはタケウチがいい・・・ と強く思ってもらえるかに掛けています。
ならば写真や文章を通して、目には見えないはずのお客さんとの絆の深さを展示してみようと思いました。
沢山の方が観て下さりその反応を伺うと、少しは伝わったのかと思いました。
またいつか。
ありがとうございました。

毎年4月、スタジオ傍の桜の下で1枚だけ撮影に来てくれるCファミリー。
そして、こども達のそれぞれの誕生月にはいつもフィルム1本、撮影をさせていただきます。
ニコちゃんが、4月の時と昨日の撮影の時に手紙をくれました。

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いつもスタジオのドアを1番に開けて、タケウチさ~んって大声で叫びながら飛び込んで来るくせに、手紙には何故かカメラマンと他人行儀に連発してある。
今度はタケウチって書いてやーとリクエストをしてみた。

目には見えないはずの絆の深さを見せてくれて、Thank you!

会いたい人

25日から目まぐるしい日々で、お話したいことが沢山あります。

D_MALL京都さんで開催しました25日と31日の2回のこどもカメラは、スタッフさん・保護者の皆さんの協力の下、イメージ以上の盛り上がりで終える事ができました。
完全こども主導のカメラワークショップ!
こどもカメラは教室ではなく、自分ペースでフィルムカメラを操り、仕上がりを待ち、ありのままを写す写真から良い事もそうでない事も受け入れ、次を見つめるスリリングな時間体験を過ごすものです。
満足そうなこどもの気配から、何かは残って行くはずだと信じています。

g13525日に参加してくれた女の子が、写真と手紙を31日に届けてくれました。

28日から阪急うめだ本店で行われている、くるみの木・30周年記念イベント。
ここでも奇跡的な出会いがあり、今も頭の中をグルングルンとサークルを描いています。
BORN FREE WORKSと、LONG TRACK FOODSのオーナー・馬詰さんとの再会が何よりだった。
12年前に出版された“東京の仕事場”で馬詰さんを拝見した時から、心にザワザワと風が吹き荒れ、その後鎌倉でお話する機会に恵まれるとは、その時は思いもしなかった。
緊張のない清々しい空気で包み込んでくれる馬詰さんに、しびれた。
それからはお便りを出したり頂戴したりして、5年位が過ぎた28日。
レジの行列にぼんやり並んでる最中、横を通り過ぎた馬詰さんを妻が見つけた。
呼び止めて来てとオレ。ダッシュで追い掛ける妻。戻って来てくれた馬詰さん。
ほんの一瞬の出来事だったけど、運と縁とタイミングの全てをを手繰り寄せた瞬間だった。
ここまで長蛇のレジに並んで来てるので、そこから出ることも出来ないので、ジリジリと前へ動く際には、一緒に3人もジリジリと前へ。
帰宅後の夜もまた馬詰さんと長電話をして、誰にも話されていないレアな話をしてもらった。屋号の由来やあの格好のよい字体のこと、お店のこと、今後のこと。
濃密な話に今もリピートする毎日だ。
まだまだ聞きたいことや聞いて欲しい事があるので、近々鎌倉に会いに行く。

日曜には、くるみの木・30周年記念イベントのパーティに参加させてもらった。
ここでもサプライズが待っていた。
枚方・星ヶ丘にあるSEWING TABLE COFFEEさんで、12年前のオープンの年にカメラ教室をさせて頂いた事があった。
その時のボクの拙い手作り感バリバリのDMを、当時のくるみの木のスタッフさんが持ち帰り、オーナーの石村由紀子さんに見せてくれた。
その後すぐに由紀子さんから電話があり、くるみの木でボクのアルバムをお見せすることになり、まだ秋篠の森がなかった頃の一条店でのウェディングをお手伝いをすることになった。
なんとそのパーティ会場に、SEWINGオーナーの玉井さんとDMを持ち帰ってくれたくるみの元スタッフの伊村さんが二人並んでいるではないか。
目眩が・・・。
伊村さんとは今も時々会うし、メールで近況報告もし合う仲だし、妹でイラストレーターのwacoちゃんにはこどもカメラのイラストを描いてもらってもいる。
しかしSEWINGの玉井さんとは目茶苦茶久しぶりだったので、思わず抱き合い喜び合いました。ここにボクのROOTSを見た。

もし今、悩んでる人や、調子を崩してる人、元気のない人がいたら、
憧れてる人や会いたい人に是非、会って下さい。会いに行って下さい。
直接話すことで、前を向いて進む力が加速します。